令和4年度に高度実践(専門看護師)コースを修了した千葉祐紀さんが専門看護師認定審査(10月実施)に合格し、精神看護専門看護師となりました。本研究室修了生として大江祐介さん(令和3年度修了)に続き2人目となります。

千葉さん、認定審査合格おめでとうございます!

千葉祐紀さんから、「専門看護師としての抱負と専門看護師を目指す人へ」とししてメッセージをいただきました。

千葉さんの専門看護師取得については、本学のホームページでも紹介されています。そちらもぜひごらんください。

専門看護師認定審査に3名が合格しました | 学科からのお知らせ | 看護学科 | 山形県立保健医療大学|山形県立保健医療大学

本学大学院博士前期課程を今年3月に修了し、10月に認定試験を受験していた以下の3名が、 試験に合格し専門看護師に認定されました。 ・千葉祐紀さん(精神看護) ・板花昇…

【専門看護師としての抱負と専門看護師を目指す人へ】

宮城県立精神医療センター 千葉祐紀

(令和4年度高度実践コース修了)

私が専門看護師を目指したのは、看護師として働きだして1年目の事でした。

 新卒で精神科に就職し、先輩看護師のみなさんの患者さんへの接し方を見て覚える環境の中で、なぜ同じ対応をしても患者さんは同じように反応してくれないのだろう、という疑問がきっかけでした。今振り返れば、先輩方と患者さんの間にはそれまでに築き上げられた関係性があり、さらには言語化されない暗黙知ともいえるコミュニケーションスキルを先輩方は発揮されていたのだと思います。しかし、なぜ、どうして、と疑問ばかりが膨らみました。また、自身の受け持ち患者さんが私はリスクがあるので行動制限が必要なのではないか、と考えていたさなか、転倒による受傷で亡くなられるという事がありました。もし、きちんとそのリスクを言語化し伝えられていたらと、後悔が残る経験でした。

そんな中で専門看護師という資格があることを知りました。

 幸いなことに看護大学をでているので、大学院への進学資格はある、いつか行こう、と師長や看護部長との面談でも希望を口にしていました。しかし就職3年目に身体科へ転勤し、震災があり、結局大学院へ進学できたのは2020年でした。

 今年、専門看護師認定審査に合格し、専門看護師を名乗ることが出来る様になりました。これからは、精神科医療における暗黙知を形式知としていけるような活動を行っていきたいと思っています。大学院で多くの精神科医療の知識を学びました。それらは、ただ単位のため、試験合格のための知識ではないと、学びながら働くことで体感することが出来ました。精神科で働きたいと思えるような環境や土台を作り、精神科看護は暗黙知だけで成り立っているわけではないと多くの人に知っていただけたらと思っています。