ご挨拶
山形県立保健医療大学大学院が設置されたのは2004年ですが、博士後期課程への入学を2017年から、精神看護専門看護師の養成課程への入学者の受け入れを2019年から開始しております。
2021年3月には看護学領域として最初の博士号取得者が誕生し、精神看護専門看護師の養成課程には2名の在学生がいるようになりました。研究活動や知的社会貢献活動を通じた学術の探求や応用ももちろんですが、高度実践看護師の養成という機能も持つようになってきています。
本研究室の特徴は、客員研究員制度などを活用した長期的なフォローアップと社会貢献にあります。現在の教授である安保寛明の着任以降、博士前期課程の修了者のうち東北地方に居をおく修了者の全員が客員研究員として研究室のゼミに参加しており、修士論文の投稿による発表や事例検討への参加を通じて研究と実践と人的資源の確保の側面から機会を得ています。
また、社会貢献という意味では、日本精神保健看護学会などの学術活動への参加や貢献を奨励しているのみならず、山形県内および東北地方の行政機関、保健医療機関、福祉事業所、保健医療関係者団体、家族会などの各種団体からの要請に応じた共同研究や講師派遣などの依頼に積極的に対応しています。ひきこもりや休職者支援や自殺対策といった、従来の権威的なシステムでは解決が難しい課題に対しては、看護師や保健師といった知名度があり相手を脅かさない専門性を持ちうる存在が重要で、多くの関係団体との共同事業が進んでいます。
本研究室では、Globalな視点を持つこととLocalな視点との調和を重視しています。洗練された知を個々の課題に移転することによって、課題解決のための方略を持続可能なシステムへと昇華できると考えています。
本学研究室との共同事業をご検討の方も、本学研究室で学ぶ機会を得たいと考えている方も、私たちとともに21世紀を切りひらく歩みを進めることをよりご検討ください。
山形県立保健医療大学
教授 安保寛明